全成分表示を見ると最初に水と書いてある。問題はその次に「硫酸」や「オレフィンスルホン酸」と書いてあるかどうか。
ラウレス硫酸Naやラウレス硫酸TEA、ラウレス硫酸アンモニウム、オレフィン(C14-16)スルホン酸Naなどがそうである。
結論から言えば顔周りの毛が薄くなったり、「シミ」が発生する。また顔面のシワやタルミを生みやすく、乾燥肌になったり肌荒れやブツブツニキビや吹き出物、ひどければ赤みやカユミまで出てくる。
特に外国に見られるような硬水と違い、日本のような軟水下では洗浄剤の影響を強く受けやすく、おまけに次亜塩素酸の多い地域の水道水では肌荒れ、髪のダメージに容易につながりやすくなる。
市販のシャンプーに使われている基剤のほとんどに使用されている。
家庭のシャンプー剤の全成分表示に記載されているはず。「ラウレス」とはヤシの実から取れる油のこと。この油自体は悪いものではなく、その後に続く「硫酸」が諸悪の根源
これは陰イオン界面活性剤の1つで別名「ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム」とも呼ばれる。
つまり「ラウリル硫酸ナトリウム」にポリオキシエチレン基をくっつけたものであり、ラウリル硫酸ナトリウムよりも刺激は少ないと言われているが、実際は強いタンパク変性作用がある。もともと洗浄剤(界面活性剤)にはタンパク質を変性させる性質がある。
現在は動物愛護の観点からラットやマウスを用いた動物実験は行われていない。代用としてヒト3次元表皮モデルを用いるのが主流。これがウサギの目玉だと思うとわかりやすい。もちろん変性しているのがラウレス硫酸ナトリウムである。
タンパク変性とはタンパク質同士をつないでいる水素結合に割り込んで、タンパク質の三次・四次構造を崩して構造安定性を低下させること
つまりタンパク変性が進行すると、髪に潤いがなくなりパサパサしたりゴワつきが出たりして髪のダメージを実感するようになるのである。だからカラーリングやパーマよりも実は家で使っているシャンプーによって髪のダメージが進行していたのである。
さらにタンパク変性が進むと今度は髪が染まりにくくなったり、脱毛しやすくなるといった問題になっていく。